Showing posts with label 障害者自立生活. Show all posts
Showing posts with label 障害者自立生活. Show all posts

Tuesday, 16 April 2013

ぼちぼちと・・・

沖縄研修から戻ってきたショディヤが
自分が住んでいるコミュニティで活動を始めている、というので
様子を見に行ってみました。

電動車いすで、でこぼこ道をゆく


日本へ行くまでは、父親の車で外出することが多かったショディヤ。
ところが、沖縄でバスに乗って自由に動き回ることを覚え
タシケントでもバスに乗ってみたところ
「日本のバスに乗るよりもずっと楽~!」
頼めば周りの人が手伝って乗り降りさせてくれるし
障害等級1級なので、バス代もタダ!
というわけで、観光名所や映画館へ行ったり、と、かなり多動になっています。


普段は使われていないバス備え付けのスロープ。
資源の有効活用にも貢献!


そんなショディヤが住んでいるマハラ(コミュニティの単位)は
それほど大きいわけでもないのですが
バス停までの道のりを毎日通っているだけで
すでに5人もの障害者を見つけたそうです。


車いすを押すのが気に入ってしまった女の子


いつもは立ち話だけで通り過ぎているのですが
今日は中庭に入れてもらって色々話を聞いていました。


ほんの少し話を聞いただけでも
地域に住む障害者が直面する問題がわかってきます。

  必要な情報や支援に手が届かないこと

  学校に入りたくても断られてしまうこと

  障害者自身が自分の意見を言えないこと

  親が過保護すぎて、障害者を外の世界に触れさせようとしないこと


どうすれば解決できるのか
自分一人では、すぐにはわからなくても
仲間や地域に住む人々に相談するうちに
道筋が見えてくることでしょう。


亀さんの歩みは遅いのですが
一歩一歩着実に、前に進んで行っています。

Friday, 5 April 2013

そして、沖縄へ・・・

2008年からウズベキスタンの障害当事者を支援してくださっている
沖縄自立生活センター・イルカ
2月から3月にかけて
ウズベキスタンの障害当事者2名を
沖縄での研修に招待してくださいました!





これまで、ウズベキスタンで

  • 障害当事者リーダーシップ研修
  • ピアカウンセリング研修
  • 自立生活研修
  • 自立生活体験合宿

など、実施できる研修はほぼし尽くしてしまったため
今度は沖縄で、実際に自立生活センターを見て
自分たち自身も、自立生活体験室を使って自立生活してみるなかで
日本の障害当事者が、介助者など支援を受けながら
地域でどうやって生活しているのかを実際に体験してもらい
ウズベキスタンでもできることから始めて行ってほしい、という願いが込められました。


初めての海!


研修実施のための資金は、全て寄付によるもの。
イルカをはじめとする沖縄県内の自立生活センターの障害当事者職員や介助スタッフの皆さん
沖縄県内の関係団体・機関の方々
そして全国自立生活センター協議会(JIL)をはじめとする全国ネットワークに呼びかけてくださり
多くの方々からご協力をいただいて、実現したものです。
この場を借りて、心からの感謝を申し上げます。


1か月間の研修は、以下の通り、盛りだくさん!の内容でした。

  • 宮古島で3日間の「ピアカウンセリング研修」への参加


これだけの数の障害当事者と介助者が集合!


沖縄県内外の自立生活センターから集まった
リーダーや参加者とともに


  • 北部自立生活センター「希輝々(きらら)」での研修
小道具を使った自己紹介でインパクトを狙う!


  • 障害者就労支援団体、児童発達支援、身体障害者療護施設、特別養護老人ホーム、特別支援学校等の訪問
利用者と一緒に絵手紙に挑戦!


児童施設訪問の一コマ


  • 地域で自立生活している障害当事者の自宅訪問



  • 沖縄県庁職員の方々とともに、車いすによるアクセスチェックを実施
新聞・テレビでも報道されました



  • イルカの自立生活体験室で、1か月間自立生活を実践
電動車いすでモップがけ!

左手前がネパールから来たアンジャナさん



言葉はどうしてたの?という質問を良く受けましたが
タシケントの東洋学大学から1年間日本へ留学しているヒローラさんが
貴重な春休みを使って
ボランティアとして、通訳のために沖縄に駆けつけてくれたのでした。
ヒローラさんにも心から感謝です!!

研修を通じて
ウズベキスタンから来た二人は
「自立生活って、何でも自分でやらなければいけないのかと思っていたけど
必要な助けは借りてすれば良いのだから、そんなに難しいことじゃない。
これなら、自分たちにもできる」
という確かな手ごたえを感じたようです。

帰国前のプレゼンテーションやレポートでも
「ウズベキスタンに帰ったら、アパートを借りて、二人で自立生活をはじめたいです!」
という宣言をしたそうです。

その大きな第一歩が踏み出せる力を信じて
プロジェクトは彼女たちの頑張りを、これからも見守っていきたいと思います。



花はいつ咲くのかな?


Wednesday, 10 October 2012

自立生活体験合宿!


4月に日本の障害当事者講師から「自立生活」と「ピアカウンセリング」の研修を受けた
ウズベキスタンの障害当事者と一緒に
自立生活を実践してみるための合宿を企画しました。
日本からは、沖縄自立生活センター・イルカの3名が合流。
貴重な夏休みを費やし
渡航費用はイルカの職員や他団体から寄付を集めて工面してくださっての参加です。

イルカの皆さん、本当にありがとうございました!(Photo by Kazuki)

ウズベキスタンでは、障害当事者に限らず、大家族で暮らすことが多いため
障害当事者は特に、知らず知らずのうちに家族の誰かに面倒をみてもらいながら暮らしています。
もちろん、家の造りがバリアフリーでないため
車いすやウォーカーなどで自由に動き回れないことも原因の一つですが
  料理をしたことがない
  自分の服を洗濯をしたことがない
  市場で買い物をしたことがない
  自分の服を自分で選んで買ったことがない
といったことが日常的なのです。

何も言わなくても手助けしてくれる家族から離れて
赤の他人である介助者ボランティアの助けを借りながら
  自分で選んで
  自分で決めて
  結果には自分が責任を取る
という自立生活の概念を実践してみること。
これを合宿の目的にしました。

合宿中は3食自炊。
準備は、3泊4日分のメニュー決めから始まりました。
食材は、担当者が事前に買い出しに行き
食費も全額、自己負担です。

合宿中の研修プログラムも全て自分たちで考えました。

料理にチャレンジ!(Photo by Kazuki)

ところが、実際に始めてみると、本当に難しい!
料理担当の障害当事者は
「あれ取ってきて」「これやっといて」と、介助者をあごでこき使ってしまいます。
介助者も、「これは障害者にはできないから」と勝手に判断して、自ら動いてしまいます。
始めは「人の役に立てることが嬉しい」という善意で動いていた介助者ボランティアも
「どうして、やればできることさえやらないの?」という気持ちがどんどん膨らみ
2日目には堪忍袋の緒が切れて、料理介助をボイコット!!
すると、今度は障害当事者が「私たちだって精一杯頑張っているのに!」と
介助者ボランティアを非難しはじめ
一触即発の状態に・・・。

頑張るボランティア (Photo by Kazuki)

結局、見るに見かねた日本の障害当事者の方が
「介助者は障害者の奴隷じゃない!」と一喝。

翌日には全員参加のワークショップを開いて
お互いが感じたことを素直に話し合う場を設けました。
それがきっかけとなって、他人であるお互いを思いやる気持ちが芽生え
少しずつ軋んだ関係が和んで
お互い気持ちよく介助の依頼と提供ができるようになってきました。

思いのたけを語るボランティア (Photo by Kazuki)

そこでタイムアップ!
あっという間の4日間が終わりました。

(Photo by Kazuki)

ウズベキスタンの「のんびり」ペースが抜けきらず
遥々日本から来てくださったイルカの方々を
リソースとして活かしきれなかったという課題もありました。
(詳しくは介助者ボランティアとして参加したJOCVがブログに書いてくれています。)
それも含めて、全て彼らの選択・決定の結果としての「責任」なのです。

それぞれの家に戻って行った参加者達は
家族とこれまでとは少し違った関わり方ができるようになっていくのでしょうか。。。
これからも、傍で見守っていきたいと思っています。