Friday 31 August 2012

祝☆UJC日本語初級コースに全盲の視覚障害者が合格!

ウズベキスタン視覚障害者協会の会員で
プロジェクトも応援していた全盲の視覚障害者の方が
ウズベキスタン日本人材開発センター(通称UJC)の日本語初級コースに応募し
見事選抜試験を突破しました!

UJCの日本語コースは、ウズベキスタンの日本語学習者の登竜門とも言えるもので
大変人気が高く、初級コースへの応募倍率はいつも2倍から3倍という狭き門となっています。

この選抜試験に向けて、プロジェクトでは6月から応援を開始しました。
いつもプロジェクトの活動を手伝ってくれているウズベク人学生ボランティアの中から
試験対策のための日本語入門講座のボランティア講師を募集。
週1回、全盲の方とアシスタントの方に
ひらがな、カタカナ、日本語の簡単なあいさつや単語を指導してもらいました。
並行して、全盲の方は日本語点字を独習して、すぐさま身につけ
ボランティア講師も、日本語点字の早見表を見ながら間違いを添削するなど
二人三脚で準備が進められました。

今回の選抜試験では
全盲の視覚障害者ということで、UJCと交渉した結果
・アシスタントの同行(墨字の試験用紙の読み上げと回答の書き込みを行う)
・受験時間の延長(アシスタントとのやりとりに時間を要するため)
という合理的配慮を受けることができました。
平等なチャンスを得て、実力を十分に発揮することができたと言えます。

この方は
1年間のコースを経て、日本語の基礎を身につけた暁には
日本のNPOの奨学金に応募し
日本で鍼灸マッサージを習得したいと希望しています。
視覚障害者、特に全盲の方の就労機会が非常に限定されている中
鍼灸マッサージが職域の一分野となっていくことを期待しています。

Monday 13 August 2012

「カモロット」で「障害の社会モデル」のセッションを実施しました

ウズベキスタンには、若者による社会活動を推進する「カモロット」という組織があり
若者による社会奉仕活動の推進や、社会啓発キャンペーン等を実施しています。

カモロットが実施した未成年へのアルコール販売を抑制するための啓発キャンペーン
「販売者は注意せよ!」では
明らかに未成年である若者らにお金を持たせ
大小様々な小売店でアルコールを購入させました。
法律に反して、未成年にアルコールを販売してしまったお店は
リストアップしてメディアに発表。
一大センセーションとなりました。
それ以降、アルコールを買いに来る未成年が
カモロットの使いか、それともただの若者なのかが識別できないため
汚名を着せられたくない小売店は、若者へのアルコール販売を自制するようになり
未成年へのアルコール販売が劇的に減ったそうです。

一方、カモロットはこれまで障害分野への取り組みはしてこなかったため
ひょんなことから、当プロジェクトに相談がもちかけられました。
そこで、カモロットの代表をはじめとする執行部の方を対象に
「障害の社会モデル」についてのセッションを実施することにしました。

カモロットの大会議室でセッションを実施

参加してくれたカモロット執行部の皆さん


障害平等研修(DET)の導入研修を受講した障害当事者により
30分間のミニセッションが行われました。
「障害とは何か?」
「障害はどこにあるのか?」
「どうやって問題を解決するか?」
といった質問と図表を用い
今回は参加者にも意見を言ってもらいながら
セッションを進めていきました。

セッション後、参加者からは
「これまで自分が持っていた「障害」に対する考え方が180度変わった」
という、大変励みになる感想をいただきました。
セッションは成功です!

今後カモロットとも協働して、ウズベキスタンの障害問題に取り組んでいければと思っています。