ウズベキスタンは観光シーズンに入り
希望の車いすも次々とウズベキスタンへ届けられています。
先週、タシケント州プスケント地区に2台の車いすを届けてきました。
お二人とも高齢で、家族が介助しているそうですが
車いすがあれば、家族の方の身体的負担は大きく軽減されることでしょう。
オリヤさん(81) |
【希望の車いすへのレポートから】
「飛行機に乗ってどこかへ行く時みたい!」
初めて『希望の車いす』に座った時のオリヤさんの感想です。
間接リュウマチが悪化し
35年前から全く歩けなくなってしまったオリヤさん。
でも、車いすは一度も使ったことがありませんでした。
どうやって暮らしているのかと聞くと
6人の息子と2人の娘が
代わる代わるオリヤさんを各自の家に連れて行き
面倒を見てくれていると言います。
39人もいる孫のうち
大きくなった孫たちが身の回りの世話をしてくれるそうです。
トイレや移動など、全て抱きかかえての介助はさぞかし大変だったことでしょうが
それができたのもウズベキスタンの大家族制ならではと感じました。
車いすを見ただけで
オリヤさんは目に涙を浮かべていました。
「これで、私の介助をしてくれる息子たちや孫たちが、ずいぶんと楽になります。」と
心から喜んでくれました。
ウズベキスタンでは
高齢になってから病気や事故で障害を持った人たちの多くは
煩雑な申請手続きや制度の谷間が原因で
政府から車いすの支援を受けることができません。
今後、次第に人口の高齢化が進むことが予想される中
高齢の障害者も等しく制度の庇護を受けられるような制度の改善が望まれます。
フルさん(63) |
【希望の車いすへのレポートから】
フルさんは、4年前に庭先で転倒して骨折して以来
歩けなくなってしまいました。
心臓疾患があるため手術もままならず
今でも腰に痛みを抱えたまま、寝たきりになっていました。
陽気の良い日には外に出たいと思うこともありましたが
窓から眺めるだけでした。
痛みを軽減するためのコルセットを付けて『希望の車いす』に座ったフルさんは
「ありがとうございます」とだけ言うと
感極まって涙が止まらなくなってしまいました。
「こんなに素敵な車いすをもらえて、本当に幸せです」と
くりかえし感謝の言葉を述べてくれました。
季節は既に春。
時折肌寒い日もありますが
もう少し陽が暖かくなってくれば
フルさんは『希望の車いす』で外へでて新鮮な空気を吸い
以前と同じように近所の人たちとおしゃべりをすることができるようになるでしょう。
その頃には、彼女の目には涙ではなく、幸せの灯が点っていることでしょう。
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